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捕獲禁止で見守るのみ…衰弱オットセイやっと保護(読売新聞)

 富山県氷見市の島尾海水浴場にオットセイが打ち上げられているのが11日午前に発見され、約30時間後の12日午後、衰弱した状態で新潟市の水族館にようやく引き取られた。

 法律で捕獲禁止対象となっているため、氷見市は見守るしか手だてがなく、職員が24時間態勢で見守りながら、国にかけ合ったが、了解をとるまでに時間がかかった。同市の海岸でオットセイが生きたまま打ち上げられた例は過去になく、付近住民は無事でいてほしいと願っている。

 オットセイが見つかったのは11日午前9時半頃。海岸の波打ち際に横たわっている姿を住民が見つけ、市に届け出た。主にベーリング海やオホーツク海に住むキタオットセイとみられ、体長は約1メートル40、胴回りは約30センチ。10日午前には約1キロ離れた海岸でオットセイが確認されており、同じ個体とみられている。

 発見当初から衰弱が激しく、臘虎(らっこ)膃肭獣(おっとせい)猟獲取締法で、許可のない捕獲が認められていないため、市は対応に苦慮。野犬などに襲われないようにと、職員が交代で夜間もすぐそばで見守った。

 12日午前11時半頃、自力ではいつくばって、海に戻ろうとしたが、途中で動かなくなった。この後、同市が水産庁との協議で「対応が必要」との返事を得たため、飼育実績のある新潟市水族館「マリンピア日本海」が受け入れることになった。

 同日午後3時15分頃から、市の職員7人が漁用の網を使って捕まえると、一瞬、体を激しく動かしたが、トレーに載せた後はぐったりとした様子。車内の温度を低く保つため、氷を積み、窓を開けたままの状態の自動車で、獣医師らとともに出発した。夜間も付き添った市の職員の男性は「無事に捕獲することができて良かった。元気になってもらいたい」と話していた。

 ◆臘虎膃肭獣猟獲取締法=1912年制定。ラッコとオットセイを国の許可なく捕獲することを禁じている。乱獲に伴い、北太平洋のラッコの数が激減したのを受け、前年の11年に周辺国で締結した国際条約に合わせ、定められた。治療などの目的がある場合、捕獲を許可することもある。

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